発達障害で障害年金をもらうには?

発達障害で障害年金を請求するための前提条件

うつ病で障害年金をもらうためには、いくつかの要件を満たさなければなりません。
その中でも重要な3大要件についてはコチラで説明します。
障害年金の受給要件はコチラ

発達障害の方が障害年金を受給するポイント

■初診日の定義

⑴発達障害に知的障害が伴う場合

知的障害は生まれつきの障害なので、障害年金の請求にあたって初診日の証明(受診状況等証明書など)は不要です。(実際の初診日が20歳以降でも、すべて生れた日が初診日とされます)

⑵知的障害を伴わない場合

20歳以上になって初めて気が付き受診する、うつ病など他の精神疾患が先にあって、その治療過程で発達障害が前からあったのだと認められるなどのケースがあります。
その
ため「通常低年齢で発症する疾患であるが、知的障害を伴わない者が発達障害の症状により、初めて受診した日が20歳以降であった場合は、当該受診日を初診日とする」と規定されています。

 

■発達障害の認定基準

発達障害はコミュニケーション能力に欠けるという特徴があるため、認定要領で「たとえ知能指数が高くても、社会行動やコミュニケーション能力の障害により、対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために、日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定をおこなう」こととされています。

発達障害とその他認定の対象となる精神疾患(うつ病など)が併存している場合は、諸症状を総合的に判断して認定することになっています。

 

■精神の障害も含めて全体として障害等級と障害状態について

1級
  • 身の回りのことはなんとかできるが、それ以上の活動はできない又は(体調に負荷が大きい等の理由で)行ってはいけない。
  • 入院中であれば、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られる。
  • 家庭内の生活なら、活動の範囲がおおむね就床室内に限られる。
2級
  • 家庭内の極めて温和な活動(軽食作り、下着程度の洗濯など)はできるが、それ以上の活動はできない又は行ってはいけない。
  • 入院中であれば、活動の範囲がおおむね病棟内に限られる
  • 家庭内の生活なら、活動の範囲がおおむね家の中に限られる
3級 労働に出られるが、労働時間や労働内容に著しい制限が必要である。

 

■発達障害の認定要領(概略)

1級 社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とする。
2級 社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの。
3級 社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受ける

 

発達障害で障害年金を受給したらいくらもらえるのか

障害年金には、障害基礎年金障害厚生年金の2つがあり、初診日(※)にどの年金制度に加入していたかによって、受け取れる年金の種類が変わってきます。
※初診日とは、障害の原因となった病気やケガについて、最初に医療機関を受診した日です。

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【参考】発達障害や知的障害と精神疾患が併発する場合の同一疾病判定の一例
先に発症した(前発)疾病 後に発症(判明)した(後発)疾病 判定
発達障害 うつ病 同一疾病
発達障害 神経症で精神病様態 同一疾病
うつ病
統合失調症
発達障害 診断名の変更
知的障害(軽度) 発達障害 同一疾患
知的障害 うつ病 同一疾患
知的障害 神経症で精神病様態 別疾患
知的障害
発達障害
統合失調症 前発疾患の病態として出現している場合は同一疾患(確認が必要)
知的障害
発達障害
その他精神疾患 別疾患

 

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